独占したい、甘々に。【完】
淡々とした様子で答える私に安心したのか、鶴見さんは少しだけ表情を和らげた。





「ま、付き合ってないならいいや♪」


「つ、付き合う!?そんなのないですよ、絶対ないですっ」





思わず鶴見さんの発言に動揺をみせてしまった。





焦ったように必死に首を横に振る私に、再び鶴見さんは口を開く。





「じゃあ、雨宮さんは悠乃くんのこと好きじゃないんだよね?」





え?





その言葉に一瞬固まった。





私が、悠乃を好き…?





「…たとえ好きだとしても関係ないけどさ」





私は悠乃のことを、たった1人の幼馴染として大切に想っている。





それ以上のことって、他になにがあるっていうの…?
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