独占したい、甘々に。【完】
ちーちゃんと自分を見比べ、レベルの差に思わずため息が出てしまう。





私がコスプレなんてしたら、絶対みんなに笑われちゃう。





小学生のお遊戯みたいになるのなんて目に見えていた。





「それに私、料理作るの好きだからキッチンスタッフやりたいのっ」


「むー…」





ちーちゃんは納得がいかないといった様子で頬を膨らませた。





どう説得しようかと悩んでいると、教室のドアがガラガラと音を立てた。





「紗雪ーっ、お待たせ」


「あっ悠乃」





帰り支度を終えた悠乃が迎えに来てくれたのだ。





「ほらっちーちゃんもそろそろ行かないと部活遅れちゃうよ?」


「そうだね…」





やっとちーちゃんも納得してくれたと、ホッと胸を撫で下ろした。





「じゃ、また明日ねさゆっ!日向くんもバイバイ」


「うんっまた明日!」





ちーちゃんを笑顔で見送ると、私の元へ悠乃がやってきた。
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