独占したい、甘々に。【完】

学校の近くまでやってくると、私たちと同じ制服を着た生徒たちが見え始める。





そして何故か、その生徒たちの視線は私たちに向けられていた。





えっと…なんか、私たち見られてる…！？





周りの生徒たちは私たちを見ては、何かひそひそと話している様子だ。





周りの視線に耐えきれず、悠乃に話しかける。





「ね、ねぇ悠乃…」


「ん？」





小さな声で話しかけたため、身長差のせいで声が聞き取りずらかったのか、しゃがんで私の口元に耳を傾けてくれる。





「なんか、私たち見られてない…？」





そう言うと悠乃は「あ～」と呟きながら、視線を周りに向けた。





流石にこんなに見られていると落ち着かないっていうか、なんていうか…


なんでそもそもこんなに見られてるの…！？


全く見当がつかないんだけどっ…