*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
転びかけた千紗子さんは、雨宮さんの長い腕で素早く掴まれ、そのまま彼の方へ引き寄せられた。
(よ、よかったぁ~~)
安堵感から思わず、「ふぅ」と息をつく音が漏れた。
(千紗子さんが転びかけるなんて珍しいな……)
そそっかしい私ならいざ知らず、落ち着きのある彼女がこんなふうにドジを踏むなんてほとんど見たことがなかった。
(そ、それにしても…やっぱりナチュラルにラブラブだ……)
咄嗟の冷や汗が引き安堵感が落ち着くと、今度は目の前の先輩夫婦の姿が気になってしまう。
千紗子さんの細い体は、後ろから包み込まれるように雨宮さんの大きな体に収まっている。
雨宮さんは、まるで絶対に落としてはいけない壊れ物を抱えるかのように、千紗子さんの体をしっかりと抱きしめていた。
見ているこっちが恥ずかしくなってしまうほどの抱擁に、私はそこから無理やり自分の視線を剥がそうとした。