*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
(千紗子さん綺麗……)
今までだって綺麗な大人の女性で、出会った時からずっと彼女は私の憧れだ。
でも、今日の千紗子さんの笑顔はこれまで見てきた中でダントツに美しい。
本物の女神さまみだいだ。
けれど、彼女のその笑顔がいっとき翳っていたことに、私は気付いていた。
去年の夏の終わりごろに少し元気のなかった彼女は、秋の気配が漂う頃になると、その細い体が更に細くなっていた。
心配する私の言葉に、千紗子さんは「遅れてきた夏バテかな」と言っていたが、私には何となくそうではない気がしていた。
けれど、彼女が言わないことに、私が口を出すわけにもいかず、ただ彼女の体が心配だった。
それからしばらくして、千紗子さんは『体調不良』の為二週間ほど休暇を取った。
休暇明けの彼女は、それまでと変わらず優しくてしっかり者の先輩だったが、うっかりすると消えてしまいそうなほど儚げで、私はなんとなく彼女を一人にするのが怖くて、仕事中もそうじゃない時も、千紗子さんに積極的に声を掛けることにしていたのだ。
雑用でも何でも、手伝えることは何でも手伝ったし、休憩時間にはアレコレとどうでもいいけど笑えるような話しをしたりした。
私に出来ること何てそれくらいしか無くて、それでも少しでも千紗子さんの気持ちが晴れたらいいな、という想いだけだった。