*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
「杏奈が何を気にしているのかは分からないけど、俺は毎日杏奈の世話が焼けて楽しいよ?これまでは焼かれてばかりだったからね。本当はお風呂も手伝いたいくらいなんだけどな。」
口の端を上げて、いたずらそうな瞳でニヤリと笑う修平さんに、みるみる顔が熱くなっていく。
「お、お風呂は自分で入れるしっ!」
一度ホテルのスイートルームのお風呂に一緒に入ってからというもの、幾度となく誘われているけれど、家のお風呂に一緒に入るなんて絶対無理、と断り続けている。
「残念。疲れてだるい時はいつでも言ってね。隅々まで洗ってあげるから。」
からかっているのか、本気なのかよく分からないけれど、とにかく顔をぶんぶんと左右に振って、拒否の意を示した。
「それはそうと。俺も連休明けは忙しくなると思うんだ。ちょっと大口の案件があってね。」
「そうなの?大変なんだね。」
「まあ、仕事だからね。でも、こうして杏奈とゆっくりできる時間が減るのは辛いな。」
私も、と思ったけれど口には出せない。
(どうしてもっと、素直になれないのかな……)
初めての恋愛に、何をどこまで口にしていいのかすら分からなくて、そんな自分がもどかしい。
「だから、今は思う存分俺の好きにさせて?」
目の前の彼が小首を傾げておねだりの顔をする。
その顔に私が弱いことは彼にはとっくにお見通しだ。
(分かっててやってて、ずるいっ!)
頬を膨らませながらも、コクリ、と頷いた。