*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
「ご、ごめんねっ、変なこと言ってっ、」
俯きかけた顔を無理やり正面に戻して笑顔を作る。
自分でも分かっていることを修平さんにとやかく言ってしまうなんて、ほんと私ってバカ。
澱みかけの空気を払うみたいに、「何でもないから。食べよう!」と言って箸を持った手を伸ばす。
するとその手をすっと包み込まれた。
驚いて視線を上げると、私の右手を両手で包み込んでこちらを真っ直ぐに見つめる修平さんと目が合った。
真剣な瞳が私を捕える。
絡まった視線を外すどころか瞬きすら出来ず、ただ修平さんを見つめた。
「俺はまだ杏奈を不安にしてる?」
真摯な問いにハッとなる。
「そっ、そんなことっ!」
「今の俺は杏奈しか見てないし、これからだってずっとそうだって言い切れる。」
修平さんは強くハッキリとそう言い切った。
「過去は変えられないけど、こんなに好きになったのは杏奈が初めてなんだ。だから不安にならないように、俺に出来ることなら何でも言って欲しい。」
真剣なまなざしで言われた愛の言葉に、胸が熱くなる。包み込まれた右手が温かい。