クールな御曹司の甘すぎる独占愛

「へぇ、ここが奈々の部屋なんだ。綺麗にしてるね」


奈々はあたたかみを感じる北欧風インテリアが好きで、白と青を基調にした部屋になっている。水瀬はもの珍しそうに部屋中をぐるりと見回した。


「綺麗だなんてぜんぜん。水瀬さんにお見せするのは、本当は恥ずかしいです」


ネクサス・コンサルティングのマネジャークラスなのだから、水瀬の部屋はきっとこことは別世界のようだろう。それこそ都心のタワーマンションなどで、芸能人なんかが住んでいるような。

そう考えると、本当にここへ連れてきてよかったのかと不安になる。


「コーヒーでも入れますので、適当に座っていてください」


水瀬に二人掛けのソファを勧め、奈々はいそいそとすぐそばのキッチンへ。コーヒーメーカーをセットして入れたコーヒーを水瀬に手渡した。


「ありがとう」


そう言って口をつけた水瀬が「熱っ」と即座にカップを離す。

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