クールな御曹司の甘すぎる独占愛

この感動を早く水瀬に報告したい。抑えきれないほどのうれしさが奈々に満面の笑みを浮かべさせた。

和菓子職人である清人にも挨拶をしたいと、試食を終えた依子が厨房へ入る。
まだなんの話も聞かされていなかった清人は、依子の話に驚きに口をあんぐりと開けていた。それはサンドを作っていた道隆も同様で、「ほぉ、すごいですねぇ」と他人事のように感心。そして、清人は依子が帰るのを見届けてから奈々のもとへやってきた。


「奈々さん、大仕事が舞い込みましたね。明美ちゃんによると、なんだかすごい料亭だそうじゃないですか」


あまり感情を表に出さない清人は、いつになくにこやかだ。彼なりに喜んでくれているようで奈々はホッとする。


「そうなの。清人さんにはちょっと無理をしていただくかもしれませんが」
「いや、こういうのを腕が鳴るっていうんですか? なんだかワクワクしますよ」


頼もしいひと言をくれた清人を奈々は眩しい思いで見つめた。

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