クールな御曹司の甘すぎる独占愛

「昨夜はいろいろとありがとうございました」


奈々は改めてお礼を言った。水瀬のおかげで大きな仕事を得られた。


《花いかだの依子さんから電話をもらったよ。そちらに行ったんだってね》
「そうなんです。突然で驚きました」


早く報告したかったが、依子のほうが先だったようだ。


《依子さんが奈々をべた褒めだった。美人なうえ控えめだし聡明だし正直者だってね》
「買いかぶりすぎです」


もったいない誉め言葉の羅列に奈々は恐縮する。

容姿は今さら語るまでもなく、控えめなのはもともと引っ込み思案なせいもあり、経営のなんたるかもわからずにトップに立っているから聡明とはいえない。正直者なのは、隠し事ができない性質だから。

つまり依子は、奈々を過大評価しているのだ。


《それはないと思うよ。もうわかっていると思うけど、依子さんは日本を動かすような要人を相手に商売をしているんだ。その彼女がそう言うんだから。実際に俺もそう思うしね》

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