クールな御曹司の甘すぎる独占愛
出張帰りで忙しいと知っていたのに、自分の気持ちの高鳴りを抑えきれずに押しかけた。
でも、こうして水瀬さんに会えて嬉しい……!
今夜はもう会えないと諦めていた奈々は、水瀬の思わぬ登場に心が躍ってどうにも収拾がつかなかった。
「これ、もしかして奈々が作ってくれたの?」
「はい。新作をまず水瀬さんに食べてもらいたくて……」
「一番に俺に食べさせてくれるなんて嬉しいよ、奈々」
眩しすぎるほどの水瀬の笑顔を見て、奈々が胸に抱えている想いが大きく膨れだす。もはやそれは無限とも思えるほどに、あとからあとから溢れてきた。
「水瀬さん、それと……」
奈々はバッグを両手でギュッと握りしめ、水瀬を真っすぐ見つめる。今にも唇からこぼれそうだった想いが、土壇場で口から出てこない。緊張も鼓動の高鳴りも最高潮だった。
「ん? 奈々? どうかした?」
水瀬が小首を傾げて奈々を優しく見つめる。