クールな御曹司の甘すぎる独占愛

水瀬の指先が奈々の頬にそっと触れ、そこから顎へと伝う。早くもこの先に訪れる展開を想像して、奈々の頬は熱を持ち、身体には妙な力が入った。

水瀬の指先に導かれるように奈々が顎を上げると、静かに、そっと唇が重なる。触れるだけのキスは次第に深くなり、ゆっくりと差し込まれた水瀬の舌が奈々の口内を優しくかき回した。

その繊細な舌使いに、強張っていた奈々の身体が解けていく。どんどん熱くなっていくキスが、奈々の気分を高ぶらせた。

最後にチュッと音を立てた水瀬が、奈々を強く抱きしめてから引き離す。


「今夜はここに泊まっていきたいけど、明日の朝、もう一度九州に飛ばなきゃならない」
「……そうなんですか」


奈々はひどく落ち込んだ。このまま朝まで水瀬とふたりで。そんな気持ちになったのは否定できない。


「そんな顔をされると、奈々を一緒に連れて行きたくなる」


水瀬が困ったように笑う。
彼に迷惑をかけたくないと、奈々は「ごめんなさい」と慌てて笑顔を浮かべた。

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