クールな御曹司の甘すぎる独占愛

◇◇◇

心地良いぬくもりを背中に感じながら、奈々は夢と現の間を揺らめいていた。腰に巻かれた晶の腕が奈々を引き寄せる。そこで目が覚めた奈々はベッドサイドの時計を見てハッとした。身体を反転させ、晶を揺り動かす。


「晶さん、急がないと遅刻しちゃいます」


眠そうに片方ずつ瞼をこじ開けた晶は、かすれた声で「おはよう」と奈々にキスをして抱きしめた。朝から漏れる色香に奈々はクラクラする。


「あ、あの、晶さん、そうじゃなくて時間が……!」


時計は無情にも八時を指している。ここから都内までは最速で一時間。渋滞に巻き込まれれば、それ以上だ。このままだと晶は遅刻を免れないだろう。


「今日は大丈夫だ」


そう言って、晶が奈々をさらに強く抱き留める。

……大丈夫って?

その腕の中で不思議に思いながら奈々が見上げると、晶はいたずらっぽく笑った。

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