クールな御曹司の甘すぎる独占愛

「晶ってば、突然日本に帰っちゃうんだから。どうしているのか心配してたのよ? でも、やっぱり私たちって運命ね。いくら狭いとはいえ、日本で偶然再会できるんだから」


ミヤビは周りを気にもせず、座っている晶に抱きついた。

外国人ならではのよくあるスキンシップなのか、それとも親しい人に対するものなのか、奈々にはわからない。

同行しているミヤビの関係者が止めに入らないのは、これがいつもの彼女だとも考えられる。もしくは、海外の芸能関係では個人の人間関係に口を挟まないのが普通なのか。だが、ミヤビの“運命”という言葉や態度から、彼女の晶に対する好意はひしひしと伝わった。


「奈々さん、水瀬さんとミヤビって、どういう関係なんですかね。それにしても水瀬さんってすごい。あのミヤビと知り合いなんて」


明美が隣で興味津々にふたりを眺める。
奈々は気のない返事をするしかできなかった。

すごいとは思う。思うけど……。

それよりももっと、奈々はふたりの関係性が気になって仕方がない。


「ミヤビ、やめるんだ」

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