クールな御曹司の甘すぎる独占愛
ミヤビの目がいたずらに細められる。腕を組み、見下すような視線が奈々を刺した。
まさに奈々が一番思い悩んでいることを突かれ、胸が苦しい。
「彼の隣に並んでしっくりくるのは、誰がどう見ても私のほうじゃない?」
次々と耳に痛い言葉をミヤビが放つ。
「どうしても別れないのなら、私にも手段があるわ」
「……手段?」
「ええ。私の情報発信力はあなたも実感したでしょう?」
ミヤビの情報発信力。彼女が言いたいのは、自分がSNSで発信したおかげで、光風堂の和菓子が飛ぶように売れたことだろう。
「私が光風堂で買った和菓子が美味しくないとか、異物が入っていたなんて言ったらどうなると思う?」
「そんな……」
ミヤビがとんでもないことを言いだした。
そんなことをされたら光風堂はひとたまりもない。彼女がSNSにあげたたった二枚の写真で売上が左右されるのだ。マイナス情報はそれ以上の影響を受けるだろう。