クールな御曹司の甘すぎる独占愛
ほかのお客の迷惑にもなるだろう。このままここでミヤビの話を聞くわけにはいかない。
奈々はミヤビに「申し訳ありませんが、こちらによろしいでしょうか?」と、奥にあるスタッフ用のロッカースペースへ案内した。そこは大人が三人も入ればいっぱいになるほど狭い。
ミヤビは“ここで話すの?”とでも言いたげに、顔をしかめた。
「狭くて申し訳ありません」
奈々が頭を下げると、「まぁ別にどこでもいいけど」と前置きをしてから大きく息を吸った。
「晶と別れて」
たくさん吸い込んだ息と一緒に吐き出しながら言う。とても刺々しい口調だった。
「……それは、誰かに言われて決めることではないと思うのですが」
「それじゃ、あなたが決めて。私に言われなくても」
言っていることが支離滅裂だ。
「だってよく考えてみて。晶にあなたがふさわしいと思える?」