クールな御曹司の甘すぎる独占愛
落ち着かせようとゆっくりと名前を呼ぶと、ミヤビは大きな瞳で力いっぱい晶を睨んだ。
「どうして? どうしてなの? どうして私じゃダメなの? こんなに晶が好きなのに……!」
頭を激しく横に振り、ミヤビが取り乱す。
「ミヤビ、落ち着くんだ」
「いやよ! それなら私を好きになって!」
「俺は、奈々しか見えてない」
晶の言葉にミヤビの身体がピタリと止まる。振り乱した髪の隙間から悲しげに晶を見つめた次の瞬間、ミヤビは助手席のドアを開け、車から飛び出した。
「ミヤビ!」
「もう晶なんか大っ嫌い!」
そう叫んで駐車場内を駆けだす。外灯が照らす静かな公園にミヤビのヒールの音が響き渡った。
「ミヤビ、待て!」
晶が追いかけ、少しずつ距離を縮めていく。
――どこへ行く気だ。
ミヤビは駐車場の入口から歩道へと駆け、そのまま車道へと飛び出した。
「ミヤビー!」
晶がそう叫ぶと同時に、車の急ブレーキの音がけたたましく響く。次の瞬間、ミヤビは車道へ倒れ込んだ。