クールな御曹司の甘すぎる独占愛

いっそのこと、この場からも消えたい。


「よかったら相談に乗ろうか?」
「いえっ、とんでもないです」


奈々は何度も大きく首を横に振った。

水瀬に経営相談をするほどの資金的余力が光風堂にはない。世界に名を馳せるネクサス・コンサルティングの相談料は、おそらく奈々の考えている金額以上だろう。手が届くはずもない。


「もしかしてコンサル料を気にしてる?」


奈々の心の内を見透かしたように、水瀬が鋭く突っ込む。まさにそうだった奈々は言葉に詰まった。


「奈々さんからお金を取ろうとは思ってないよ」
「……はい?」


それはどういうこと? お金を取らなきゃ意味がないでしょう?

奈々は小首を傾げて水瀬を見上げた。


「無償で相談に乗る」
「そういうわけには!」

< 44 / 322 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop