クールな御曹司の甘すぎる独占愛
いっそのこと、この場からも消えたい。
「よかったら相談に乗ろうか?」
「いえっ、とんでもないです」
奈々は何度も大きく首を横に振った。
水瀬に経営相談をするほどの資金的余力が光風堂にはない。世界に名を馳せるネクサス・コンサルティングの相談料は、おそらく奈々の考えている金額以上だろう。手が届くはずもない。
「もしかしてコンサル料を気にしてる?」
奈々の心の内を見透かしたように、水瀬が鋭く突っ込む。まさにそうだった奈々は言葉に詰まった。
「奈々さんからお金を取ろうとは思ってないよ」
「……はい?」
それはどういうこと? お金を取らなきゃ意味がないでしょう?
奈々は小首を傾げて水瀬を見上げた。
「無償で相談に乗る」
「そういうわけには!」