虫も殺さないような総長に溺愛されています
それを『はいっ』と、差し出すと、何故だから何かを探る様な疑問顔で私を見つめるタロ君がいて、
「どうしたの?」
「いや、花さんの現状の心理はどんな感じかと、」
「えっ、『チュッパが綺麗に剥けたぜヤッタァ』って、」
「僕達に抵抗はないの?」
「ふへっ?!」
「僕達としてはそんなもの名乗ったつもりはなくとも、実際そういう輩に敵視されそんな立場に認識されてるのに。…花さんは恐いとか、嫌悪したりしないの?」
「はっ?なんで??」
「いや、何でって…」
「だって、タロ君はタロ君でしょ?カナイ君もイチカ君もそうでしょ?」
「……」
「周りからどんな印象でどんな言われ方しようがさ、3人とも私に良い人じゃない。馴れ馴れしく距離詰めて、3人だけの時間だったこの場に押しかける様になっても嫌な顔しないで私の分までお菓子やジュース買ってきてくれたりさ」
「……」
「私よく天然天然言わるけど、この時間に作った姿の3人とか思った事ないよ?今ここにある良い人な3人が3人の本質なんでしょ?だったら恐がるも嫌悪するもないじゃない」
これで問題解決でしょ。と、にっこりピースサインで締めくくれば、最初に行動を起こしたのはイチカくんだ。