国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
「……わかりました」

守護神の化身だの言って祭り上げられる覚えはない。けれど、ここでは人の目が多すぎて、できる会話も満足にできない。渋々返事をするとレイが「いい子だ」というようにニヤリと笑った。

尋ねたいことは山ほどあるのに、消化不良の情報に悩まされるようで歯がゆい。

彼は本当に母の仇ではないのか、それを見定めることはミリアンにとって最重要事項だった。今にも口をついて出そうな様々な質問を押さえつけ、じっと見据えるその漆黒の双眸を見返した――。
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