国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
「手を貸せ」

そう言われておずおずとひりつく指先をレイに差し出すと、患部にそのすりつぶしたものを塗り付けた。

「これで多少の痛みが和らぐ、腫れは明日にでも引くはずだ。それが乾くまでそうしていろ」

「ありがとうございま……うっ」

何の葉かは知らないが、ツンとした刺激の強い匂いがミリアンの鼻をついて思わず顔をしかめた。

「ぷっ……まるで子どものようだな」

そんな彼女の様子を見てレイが堪えきれず噴き出す。こんなふうに自然に笑うレイを初めて見た。そしてミリアンの胸が再びトクリと小さく鳴った。徐々に上がっていく鼓動にミリアンは自分の頬に熱を持ち始める。レイを見ていると、なんだか自分がおかしくなってしまったのではないかと錯覚すら覚えてならなかった。
< 115 / 295 >

この作品をシェア

pagetop