国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
花は好きだ。同じ花でも毎日違う顔をしている。教会で暮らしていた時も庭に咲いていた花々の世話をしていたのを思い出して懐かしさがこみ上げた。
「はい、好きです。ここの庭園に珍しい花がたくさん咲いていて……よければ、またここへ来てもいいですか?」
毎日なんの楽しみもない生活の中でも、この庭園ならばふさぎ込んだ気分も幾分か紛れる気がした。もし、拒否されれば再び落胆の闇に落とされてしまう。すがるようなミリアンに、レイがふっと笑みを浮かべた。
「好きにするといい。ここは父上が母上の亡き後に造らせた庭だ。誰のものでもないし、許可も必要ない」
「え……」
ラタニア王妃の庭園だったとは知らず、迂闊にも恐れ多い場所へ足を踏み入れてしまった。ミリアンが戸惑っていると、不意にレイが彼女の手を取った。
「花に興味があるなら連れていきたい場所がある。来い」
「レイ様? あの!」
有無を言わさず痛手を負っている手ではない方の手を引かれ、月の光に導かれながら規則正しく並べられた石畳を歩き庭園の奥へと進んでいった。
「はい、好きです。ここの庭園に珍しい花がたくさん咲いていて……よければ、またここへ来てもいいですか?」
毎日なんの楽しみもない生活の中でも、この庭園ならばふさぎ込んだ気分も幾分か紛れる気がした。もし、拒否されれば再び落胆の闇に落とされてしまう。すがるようなミリアンに、レイがふっと笑みを浮かべた。
「好きにするといい。ここは父上が母上の亡き後に造らせた庭だ。誰のものでもないし、許可も必要ない」
「え……」
ラタニア王妃の庭園だったとは知らず、迂闊にも恐れ多い場所へ足を踏み入れてしまった。ミリアンが戸惑っていると、不意にレイが彼女の手を取った。
「花に興味があるなら連れていきたい場所がある。来い」
「レイ様? あの!」
有無を言わさず痛手を負っている手ではない方の手を引かれ、月の光に導かれながら規則正しく並べられた石畳を歩き庭園の奥へと進んでいった。