国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
「まだ名前もわからない植物だ……数年もこの状態で一度も花を咲かせたことはない」
花がなくとも葉だけでも美しい植物だったが、枯れているわけでもなくむしろ今にも蕾がつきそうなくらい状態はよさそうに見えた。レイによれば、葉だけでは種類の判別ができないという。
「これはレイ様が?」
「いや、温室を作った時にはなかった植物だ。不思議なことに、誰も植えていないところにいきなり生えてきた。年々、葉だけは増えていっているように見えるが……育て方はまだ解明されていない。私も手を焼いているところだ」
この温室がいつできたものなのかわからないが、誰も植えていないのに独りでに育っている植物にいったいどんな花を咲かせるのかミリアンは興味が湧いた。
(なんだか懐かしい感じのする植物だわ……)
初めて目にしたはずなのに、どことなく既視感のある植物だった。ミリアンは優しく光沢のある葉の表面をじっと見つめる。すると、不思議と目頭が熱を持ち始め、瞳が濡れていくのが分かった。花も咲いていないただの植物だというのに、見ているだけで表現しがたい感情がこみ上げてきた。
(知らないはずなのに、どうしてこんなに懐かしいの……?)
花がなくとも葉だけでも美しい植物だったが、枯れているわけでもなくむしろ今にも蕾がつきそうなくらい状態はよさそうに見えた。レイによれば、葉だけでは種類の判別ができないという。
「これはレイ様が?」
「いや、温室を作った時にはなかった植物だ。不思議なことに、誰も植えていないところにいきなり生えてきた。年々、葉だけは増えていっているように見えるが……育て方はまだ解明されていない。私も手を焼いているところだ」
この温室がいつできたものなのかわからないが、誰も植えていないのに独りでに育っている植物にいったいどんな花を咲かせるのかミリアンは興味が湧いた。
(なんだか懐かしい感じのする植物だわ……)
初めて目にしたはずなのに、どことなく既視感のある植物だった。ミリアンは優しく光沢のある葉の表面をじっと見つめる。すると、不思議と目頭が熱を持ち始め、瞳が濡れていくのが分かった。花も咲いていないただの植物だというのに、見ているだけで表現しがたい感情がこみ上げてきた。
(知らないはずなのに、どうしてこんなに懐かしいの……?)