国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
「待ってください! レイ様、暗くて足元が――」
「ほら。早くしろ、掴まれ」
温室に向かうレイの足取りは軽く、まるで急いで宝物を見に行く子どものようだった。息を弾ませていると、レイがミリアンに手を差し伸べる。その手に自らの手を重ね、さらに奥へ進む。
(なんだか不思議……)
こうして手を取り合うなんて数日前までは予想だにしていなかった。冷酷な国王が自分の手を取って握っている。そう思うとこそばゆくて仕方がなかった。
たわんだ枝を潜り抜け、期待を胸にカウラの低木の前に来る。しかし、目に飛び込んできた光景に愕然となった。
「花が……枯れてるわ」
見ると、ラウラスと一緒に来た時にはまだ咲いていたカウラの花がほとんど褐色化して枯れてしまっていたのだった。先ほどまでの高揚が一気に崖から突き落とされたような心地だった。
(嘘、どうして……? さっきまで咲いてたじゃない)
「ほら。早くしろ、掴まれ」
温室に向かうレイの足取りは軽く、まるで急いで宝物を見に行く子どものようだった。息を弾ませていると、レイがミリアンに手を差し伸べる。その手に自らの手を重ね、さらに奥へ進む。
(なんだか不思議……)
こうして手を取り合うなんて数日前までは予想だにしていなかった。冷酷な国王が自分の手を取って握っている。そう思うとこそばゆくて仕方がなかった。
たわんだ枝を潜り抜け、期待を胸にカウラの低木の前に来る。しかし、目に飛び込んできた光景に愕然となった。
「花が……枯れてるわ」
見ると、ラウラスと一緒に来た時にはまだ咲いていたカウラの花がほとんど褐色化して枯れてしまっていたのだった。先ほどまでの高揚が一気に崖から突き落とされたような心地だった。
(嘘、どうして……? さっきまで咲いてたじゃない)