国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
血の気が引いていくような感覚に、ミリアンはぶるりと身を震わせた。

「どうして母がその国宝を持っていたんですか?」

ミリアンはごくりと生唾を飲み込む。母と住んでいたのはラタニア王国ではない。ただの小さな村だった。母から受け継いだロザリオがラタニア王国の国宝なんて何かの間違いだ。そんな思いが頭の中を駆け巡る。

「おそらく、私の父である先王とお前の母上はなにか関係があるかもしれないな。詳しくはわからないが……私も紛失していたと思われていた国宝を、なぜお前が持っているのか不思議に思っていた」

「私がこのロザリオを持っていることと、ラタニア王国に……いったい何が関係あるんですか?」

――お前はこの王国になくてはならない存在であり、その身を守護することが私の定め。

式典の時、レイはそう言った。その真意を突き止めたくていつか尋ねたいと思っていた。すると、レイの瞳にかすかに光が走った。
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