国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
その時、巨大な手で頭を鷲掴みにされるような鈍い頭痛がしてミリアンは額に手をあてがった。
(やっぱり変、私……どうしてレイ様のことを考えると――)
しばらくすると頭痛が収まると、次にミリアンの中でレイに対する憎しみがこみあげてきた。
(なにを迷っているの、あの男は母を殺した人なんだから……)
部屋の中央に置かれたテーブルの上を見ると、銀の器に盛られた果物の山の中になにか光るものを見つけた。近づいて手に取ると、それは取っ手の部分に綺麗に彫刻された折り畳みナイフだった。刃を出すと、よく研がれた刃先が顔を出す。
(やっと見つけた母の仇、絶対にあの男を許さない……)
鏡のような刃に映るミリアンの瞳は、憎悪に染まりそして沼底のように淀んでいた。
(やっぱり変、私……どうしてレイ様のことを考えると――)
しばらくすると頭痛が収まると、次にミリアンの中でレイに対する憎しみがこみあげてきた。
(なにを迷っているの、あの男は母を殺した人なんだから……)
部屋の中央に置かれたテーブルの上を見ると、銀の器に盛られた果物の山の中になにか光るものを見つけた。近づいて手に取ると、それは取っ手の部分に綺麗に彫刻された折り畳みナイフだった。刃を出すと、よく研がれた刃先が顔を出す。
(やっと見つけた母の仇、絶対にあの男を許さない……)
鏡のような刃に映るミリアンの瞳は、憎悪に染まりそして沼底のように淀んでいた。