極上恋夜~この社長、独占欲高めにつき~
「……お酒のせいで、どうかしてました……すみません、行ってください」

こんな私が、彼とどうこうできるわけないじゃない。

その上、みっともなくお酒のせいにして。最後の最後まで私、なにやらかしてるんだろ。最低。

このまま寝たふりをしてごまかしちゃおうかな、なんて考えていたとき。

「……ふざけるなよ」

彼の冷ややかな声が降り注いで、次の瞬間には強い力で肩を引かれ、仰向けにさせられていた。

彼がベッドの上に膝を着いて、その身を私の上に乗せた。

「これだけされたら、どんなに無欲な男でも、襲うって」

呆れたように吐き捨てて、今度は彼の方から、私の唇に近づいてきた。

彼のとろけるように柔らかく、熱をもったそれが、私に触れる。
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