はつ恋【教師←生徒の恋バナ】
ロッカーに置きっぱなしだったマフラーを手にすると、私の足はなぜか部室に向かっていた。



こんな時間に坂下がいるわけないし、部室の鍵は職員室にあるから開いてるわけがない。



なのに、この日に限って部室が開いていた。



そして、中には坂下がいたんだ。



「パパっ!!」



抱えきれないほど暗くて重くなった心をどうにかしたくて、坂下に思いきり抱きついた。



坂下だったら、



「ワカ。」



って私のことを呼んで、頭を撫でてくれる。



そう、信じてたのに…。



坂下は、私の腕をそっと解いた。



誰も、見てないのに…何で?



この状況が飲み込めなかった私は、もう一度坂下の腕に自分の腕を絡めようとした。



だけど坂下は、それを決して許そうとしなかった。












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