はつ恋【教師←生徒の恋バナ】
坂下が私の様子を見るためなのか、目の前にしゃがみこんだ。



一応、心配はしてくれてるんだ?



それは、嬉しいような、後で余計ツライ思いをするだけのような…。



複雑な、気持ちだった。



お腹の痛みが増したから、坂下の腕を振り解いて部室を出た。



そして…。



お手洗いの中で、頭を抱えた。



中学の時には、全然来なくてすっごく悩んでた…アレ。



何で今になって、セーリなんかになっちゃうのよ!



望んでもいない結婚が延びたのは、子供が作れる身体じゃないからなのに…。



今更、困るんだけど?



家の中じゃなかったのは、不幸中の幸い。



絶対に、家族には隠し通さなきゃ!!



なんか、悩みは増える一方だなぁ…。



憂鬱な気持ちで部室に戻ると、既に坂下が片付けを済ませていた。



「今日は、もう帰りましょうか。

明日の昼休み、指導室に来てください。」



坂下がここに来たのは、私に話があったから…なのかな?







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