だから何ですか?





「・・・クリスマスムードって感じですね」


「ん?」


「街中が全面カップル応援団のような、」


「フハッ」


「恋人や家族のいない人達にとっては鬱陶しい事この上ないクリスマスソングやイルミネーションかなぁって」


「あははは、亜豆、元も子もない事を」


「でも、私たちは浮れて後押しされていい関係って事ですよね」



クスリと笑って確認された言葉。


一瞬呆けるもすぐにフッと口の端を上げて立ち上がり、言葉を溜める様にココアを一口。



「勿論。問題の合コンも切り抜けたわけだし・・・ようやくまともに恋人していいって事だよな?」



今度は自分が確認する様に、スッと身を屈め亜豆の顔を覗き込むと、いつもの無表情とは違いふわりと笑い返してくれる柔和な姿。


やっと・・・独占出来る。


そんな感覚。


長いお預けの終幕の様な。


何となくの開放感に満ちてもう一度温かく甘いココアを口に運びホッと気の抜けていた瞬間。



「伊万里さん、」


「ん?」


「あの・・・」


「うん?」


「えっと・・・」


「・・・亜豆?」


「・・・・・・」


「おーい?」



呼びかけておいて無言で考え込んで呆けてるってどういうことだよ。


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