だから何ですか?





何度亜豆には豆鉄砲を食らわされているのか。


今も響いた言葉に間抜けな表情で呆けたのではないだろうか。


『えっ?』と聞き返す為か、純粋に驚きなのか、どっちつかずな声を漏らし、何食わぬ感じに煙草を吸う彼女の横顔を見つめ言葉の反芻。


『おにいちゃん』?



「っ・・・え、いやいやいや、待って、だって亜豆じゃん?」


「はい、」


「海音は菱塚(ひしつか)じゃん?」


「はい、」


「・・・・えっ?・・腹違い的な?」


「不正解です」



お兄ちゃんって、名字違うじゃん。と、指をさし困惑気味に突っ込みを示して、半信半疑に答えを口にすれば恐ろしく早く返された不正解の響き。


いや、だって分かんねぇもん。


ヒントなさすぎだろ?と眉根を寄せれば、そのタイミングを図っていたかのように、



「『おにいちゃん』的存在です」


「存在って事は・・・血のつながりはないわけだよな?」


「はい、血のつながりはありませんが限りなく『おにいちゃん』なんです」


「・・・・そこは追及しても『必要ありますか?』とか言われない?」


「フハッ、ゲホッ・・コホッ・・ハハッ・・わ、笑かさないでくださ・・ハハッ、」



いや、笑かすつもりはなく、未然にさっきの応用効かせただけなんだが。


まぁ、なんか可愛く笑ってるしいいか。



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