だから何ですか?
馬鹿だな。
逃げようなんて足掻く事こそがこちらからすれば欲を煽る要素満載の姿であると言えるのに。
倒れ込んだ事で更に露出した肩のラインは恐ろしく艶めかしい。
その肩に走る濃紺の下着の紐に、それ続きに僅か覗く胸元のレースと。
艶めかしさは足元まで、すでにチラリとパンツの垣間見える美脚の間に自分の片膝をついていて、両手で彼女の両手を拘束してのベッドの上。
本当、その無自覚な言動行動で人を散々振り回して困らせてるんだ。
「少しは俺を意識して困れ」
「っ・・なっ・・充分・・んん____」
充分困ってる?
全然足りねぇよ。
自分の欲求不満を表す食いつき噛みつくようなキスに亜豆の言葉は最後まで音として響かず俺に飲み込まれる。
相変わらず下手くそ。
息継ぎがままならずどんどんと余裕をなくして悶える亜豆は変わらず、それでもその拙さが逆にこちらの欲を駆り立てる。
結局、好きな子は虐めたいのだ。
突き崩して泣かせて、普段なかなか見れない顔を知って優越感に浸りたい。
特別であると、相手にも自分にも刻むように。
それは皆に愛想としてでも振りまかれるような笑顔よりも泣き顔の方が価値は高くて。
自分に焦って困って怯むことで崩れる表情の愛らしい事。
まさに・・・今目の前の亜豆の姿だ。