だから何ですか?
コンッと耳に響いた音に意識を引き戻され、視界に収めた姿にはうんざりと眉根を寄せてため息が零れる。
そんな俺にクスクスと楽し気な音を立てるのは、
「瞑想中だったかな?いや・・・【迷走】かな?」
「ゴールの無いな」
「あはは、ごくろーさま」
海音の言葉遊びを十分に理解して、まさに迷走しまくってごくろーさんだよ。と自分に皮肉って髪を掻き上げる。
そんな姿に失笑し、ドア枠に寄りかかっていた体を起こししっかりと室内に入り込んで扉を閉めて近づいてきた姿。
それを捉えながら自分も起き上がりベッドに座り直すと、
「ま、凡そ予測は立ってるけど・・・・凛生を何があった?」
「予測立ってるなら聞くんじゃねぇよ」
「予測は予測で答えじゃないしね」
「・・・無自覚に対して牽制をしようと思ったんだよ」
「で?お仕置きが思いもよらずに楽しすぎてやり過ぎた?」
「やり過ぎてると思わなかったんだけどな。抵抗もしてこねぇし」
「なーる程、それで凛生がフラッフラッでリビング駆け込んでチビに引っ付いてるわけだ」
「・・・・何気にずっと思ってたけどあの犬に『チビ』っておかしくね?」
「和、現実逃避?」
「分かってるよ。あ~クソッ・・・超欲求不満」
「ブッ、あははははは」
「笑うな!」
そもそも、元はと言えばお前の存在がややこしい事態にしてくれたんだろうが。