だから何ですか?
そんな感覚に満ちて今度は作業に夢中になっていた意識に、
「フフッ、」
「・・・何?」
「いえ・・・なんていうか学生気分と言うのか」
「学生?」
「ほら、学祭前とか放課後残っての共同作業とか」
「ああ、」
「・・・・楽しいし嬉しいなって思ったんですよ」
「・・・・・」
これは・・・これも・・・亜豆の純粋なる計算?
何の気なしに弾かれたのは亜豆の今の素直な感情の告白だろう。
意図がないと明確にその視線はパソコンのレイアウトに向いていて、俺だけが探るように亜豆を見つめている場面。
『楽しい』という響きだけであるなら特別何も思わなかったのかもしれない。
でも『嬉しい』と補足された言葉にヒョイと擽られたのは未だ合致していない方の【可愛い亜豆】というイメージだ。
嬉しいって・・・何で?
そう突っ込んだらどういう切り返しが来るのだろうか。
やっぱり終始淡々とした俺のイメージの亜豆?
「伊万里さん、」
「あ、」
「どうします?保存かけますか?」
不意に振り返り絡んできた視線に動揺しつつ、すぐにパソコンに逸らして数回頷く。
これでいい。と。