だから何ですか?
何でそんな冷静なんだよ。
どこまで自己満足な感覚なんだよ。
普通好きな男に『気になってる』って言われてその反応はおかしいから。
と、心で色々と葛藤の不満をぼやいたところでキョトンとしている亜豆にはまるで伝わっていないのだ。
気になってるんだって。
不本意にも、苛立ちながらも、嫌いだと思ってしまうくらいに気になって。
気になって・・・試したくなる。
確かめたくなる。
この感覚が不本意で腹立たしくも・・・もしかしたら、
「気になる、」
「3度目です。『ありがとう』は言うべきですか?」
「いらねぇ。お礼が欲しいわけじゃない」
ただ、
亜豆の手を更に引いて自分に寄せて、もどかしく騒ぐ感情を振り切ると彼女の頬に両手を這わす。
さすがに僅か驚愕に開いた目を覗き込むように見つめ下ろすと、
「気になる・・・から、」
「はい、」
「・・・・・・・キスしてぇ」
何を言っているのか。
本気でキスをしようと思って手を伸ばしたわけじゃなかった。
それでも薄々気がつき始めていた自分の感情の変化を明確に確認したくて亜豆に触れて。
そうして触れて覗き込んだ姿に逆上せ、思わず疼いた欲求を零したに過ぎない。