どうしたって期待したい!!
どんどんと……水城くんは私の存在を赦してくれる。
相変わらず無表情が常だけども、その時の感情は普通の人と同じく喜怒哀楽を見せているのだ。
それが薄らでも分かるくらいに……距離は近づいたのにな。
恋だけは一向にその距離が縮まらない。
いや、縮められない。
彼を納得させられる好きだって理由が言葉に出来ない。
でも、いつまで……、
いつまで私はこの未消化の恋心を持て余していなきゃいけないんだろう?
だからなのか……2人きりの夕刻の時間に最近は少々の陰りを感じる。
だって……辛い。
辛いんだよぉぉ。仲良くできる程辛い!!
いつも通りの夕刻の時間、今日は彼より早く研究室に身を置いていた自分。
持て余している時間を埋める様に携帯で編み込みの画像を見て自分の髪で練習して。
感情が複雑なせいか髪まで複雑に下手くそだし。
あああ、もう止めっ!
『もう、いいわ』と持っていたヘアゴムを机に置き、ドサリと突っ伏して目蓋を閉じてみる。
なんか、色々と疲れたし……。
不貞腐れた様に突っ伏したつもりであったのに、どうやら体は正直に疲労を癒しに機能してしまったらしい。