どうしたって期待したい!!
暖房も程よく効いた小部屋は眠気を誘う。
意識がトロンと溶けたのでさえ無意識の内にだ。
気が付けば……眠りの中へ誘われていて、それに気づいたのはハッと意識が覚醒した瞬間だ。
一瞬は自分がどこで何をしていたのか分からなかった。
それでも折り曲げていた体の痛みと、机の硬さで研究室だったと理解が及ぶ。
及んでしまえば、
「水城くんっ!!」
しまった!寝ちゃった!!もう来てる!?
なんて思いっきり声を張り上げ体を起こすも、すぐに口元を抑え込んで静かに着席。
だって……スリーピングビューティーがいらっしゃる。
えっ?何これ……襲っちゃうぞコノヤロウ。
私の眠っていた席の隣の椅子。
ドカッと背もたれに身を預け、腕を組んで頭を落しながら寝息を立てているのは水城くんだ。
寝顔は愛らしくてラッキーだけども……申し訳ない。
私が寝ちゃってたからDVDも遠慮してつけなかったんだな。
一応勉強はしていたらしいノートや教科書は机の上にあるけれど。
それにしても………誘われる。
むっちゃ美人!
むっちゃ………んんんっ……キスしたい。
これは2度目の千載一遇ってやつじゃない!?