愛してるからこそ手放す恋もある
その時、部屋に帰ったはずの小野田さんが戻ってきた。
「梨華!やっぱり梨華の作る飯が食いたい!早く帰ろうぜ?」と私の肩を抱いた。
「えっええ直ぐ支度します」
私達が歩きだしたところで、再び誠が声を掛けた。
「梨華!あの時は悪かった。もう一度やり直したい」
やり直したい?
なにを?
私にどうしろと言うの?
悠美の大きなお腹を見て
私になにを求めるの?
「あんたか!?札束で梨華の頬を張ったって言うバカな男は!」
えっ?
私と誠の関係を知ってるの?
「あれは母が勝手にしたことで、俺はそんなつもり無かった。俺はどんな梨華でも結婚したいと思ってた。今でもその気持ちは変わってない」
「それずるくないか?するつもりなかったって言われたら、された側はやってられない。それ相手への謝罪じゃなくて、自分の保身のための言い訳にしか俺には聞こえないけど!?」
この人は何処まで私の事知ってるの?
早くこの場を離れたい…
彼に全てを知られる前に