愛してるからこそ手放す恋もある
子供の頃、一度だけ、家族揃って旅行に行ったことがある。とても楽しかったし、とても嬉しかった。夫婦であり、仕事のパートナである両親は互いに尊敬し、愛し合っていた。そんな仲の良い両親の姿が私の理想で、私の夢だった。
だが、私は病にかかり、愛する人を無くし、夢も無くした。そして私は生きた証を残すためだけに生きてきた。
ずっとひとりで命が果てるまでこうして生きていくのだと思っていた。
先の見えない真っ暗な道を歩き続けるのだと、そんな私に少しの間でも、灯りを照らしてくれた彼には幸せになって欲しい。
これまで本当の愛を知らなかった彼に愛を与え、家族を与えて欲しい。
それが誰だろうと彼が幸せなら…
私も幸せ。