オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)
今みたいに、髪が揺れてた。

欲情に煽られて、薄紅に染まる肌。

細い肩……

伸びる華奢な腕が、いとおしげに宙を掻く。


『……っは、ぁあっ!……籐…どぅ……』


耳の残る、甘い声。

高く掲げ上げられた、しなやかな足が……

律動に寄り添うように、絡み合うカラダが……


「……あ…、あのね、ユリさん」


いいな……って、思ったの。

全然、怖いって思わなかった。

私……

欲情したの、二人に……

とてもとても、うらやましくなったの。


「籐堂さんとHするのって、どんな感じ?」


大きく見開いた、ユリさんのキレイな瞳が、

ゆっくり、私を映しだす。


「く…、くすぐったくないの?その、気持ちイイ?どんなふうに?」

「…え……えっ!?ちょっ!!ちょっと……」

「怖くない?ねえ、痛くないの?」

「きゅ…、急にナニ言い出すのっ!この子はっ……って、ええっ!?」

「ねえ、藤堂さんとHするの、スキ?」

「……ウソでしょ?」


その驚いた声に、

ハッ…っと、我に返った。

気がつけば、ユリさんを壁際まで追い詰めちゃってる。


ああ、そっか……

人は見た目が9割って、誰が言ったんだっけ?

でも、その残り1割が上手くいかない。


「あははっ、ウソだよ」


上手く笑えた気がしなくて、咄嗟に目を逸らした。

でも、その瞬間、ユリさんが私を後ろから抱きしめる。


やわらかくって、いいにおい……

深呼吸すると、胸いっぱいに広がって、

萎れかけていた心に花が咲いていくみたい。


「ゴメン、本当にゴメン!花美!う~ん、そうね……スキだよ?籐堂とHするの。だって、籐堂のこと好きだから」


ユリさんの声のやさしい響きに、すう…っと、ココロが凪いでいく。

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