オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)

自由になったくせに、私の手はまるで動かない。

涙にあふれた瞳を開ききると、その先に薄いブルーの天井と、

私をじっと、見下ろす佐々くんが見えた。


「……な…んで……」


ほら…、やめて……

お願い。


――そんな目でみないで……


沈黙にココロがたゆたう。



「……な…ぃで……」



愛おしげに……



――お願い……



「……花美…」



――優しく、呼ばないでっ……!!



「…ひどく…してよおっ!!」



なんで、やめちゃうの!?

ひどくしてよっ……!

酷くシテいいのっ……!!


泣いたって、叫んだって、

やめないでよ!!



「……やさしくっ……しなっ…ぃ、でよおおっ……!」



これじゃあ、また同じことの繰り返しだ。

佐々くんのコト……好きになる。

もっと、

もっと、好きになって……


なにもかも、どうでもよくなる……



「……ぅっく、…ひどく……ぅ、して……い…っから…」



そしたら……

そしたら……、ね……


佐々くんのこと、

キライになる……

ちゃんと、



「嫌いに……なる…からぁ……!!」



絞り出した悲鳴と同時に、乱暴に顎をつかまれる。
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