オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)


「……電話、よかった?ご、ごめんね?邪魔しちゃった……?」


言い方から察するに、剣菱優華だとは気づいてないみたいだ。

当たり前か。

オレのスマホに、自分宛の電話がかかってくるなんて、普通思わねぇよな。

ホッとしたのも、つかの間、


「あ、ぁあ、そおだ。わたっ……私、帰んなきゃ…」


花美がわたわたと、散らばった衣服を探し始める。


「あのね、だから佐々くん、さっきのコに、もう1回電話してあげて、ゴメン。本当にゴメンね」


そう言うと、普通にベッドから降りようとするから、

オレは慌ててそばに行った。


ガクんっ……!


案の定、足元から崩れた花美を抱きかかえる。


「……ぇ?……あ、あれ?」

「……あっぶね…、立てねぇだろ?」

「……~!!」

「結構、無理させたから。ごめんな、余裕なくて。カラダ、へーき?つらくねぇ?」


うつむいてても分かる。

耳まで真っ赤だ。


「誰からか、気になる……?」


必死に首を横に振る花美が、いじらしくてたまんない。

“さっきのコ”……って、

オンナの声だってことには気づいたんだろ?

でも、花美は最後に一度、大きく首を横に振ると、深呼吸して、ゆっくりと顔をあげた。


「違うよ?…あ、あのね、本当に帰んなくちゃいけないんだぁ……」


そう言って、

ふわり……と、微笑む。


――うそつきなオンナ……


電話の相手聞いたぐらいで、ウザがったりしねぇのに……

大体、帰るって、どこに?

あの、誰もいない部屋にか?


――誰が…帰すかよ…


抱き支えた腕に力を込めた。

それなのに、花美はまるでわかっちゃいない。


「……ぁの……気にしなくていいからね…?…その、今日のコトは……」

「……はあ!?」

「……えと、だから……」

「ふざけんなっ!!」


これ以上くだらない事を言わねぇように、花美の唇を塞いだ。


「……ん、んん~、やぁ……ぁ」

「バカ……オレのそばにいろ!」


ベッドに押し戻すようにして、抱きしめる。

さらに深いキスを重ねた。
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