嘘つきお嬢様は、愛を希う


決して多額ではないけれど、全てはこの計画のためだけに使うと決めていたもの。


あの人の管理下にあるわけではないし、自由に使うことが出来るぶん節約もしやすい。


大丈夫と言い張る私に、天馬は心配そうな眼差しを向けてくる。



「桐姉は知らねぇだろうけど、ここらは最近物騒なんだよ。女がひとりで歩き回るのは危険だぞ」



まぁたしかに、それは大翔さんも言っていたことだけど……。


実際に、さっきもただ歩いていただけで絡まれたわけだし、あのふたりが来てくれなかったら今頃どうなっていたかもわからない。


でも、だからといって他に方法はないのだ。


ここはもう覚悟を決めるしかない。

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