嘘つきお嬢様は、愛を希う
「興味深いな。理月にここまで関心を持たせるとは」
「関心なんて持ってねえ。単純に心の底から呆れ返ってるんだよ、俺は」
ふんと苛立ちを逃がすように鼻を鳴らして私の頬を離し、理月は忌々しげにこちらを見てくる。
そんな顔でも綺麗なまま保たれることに余計腹立たしさを覚えながら、私は対抗してぷいと顔を逸らした。
これはもう覆しようがない。
この男は間違いなく、100パーセント、私の敵だ。
「理月も総長のくせに大人げないね。このメンバーじゃ唯一の同い年なんだから、もっと仲良くしたら?」
呆れたように風汰先輩が腰に手をあてる。
「んなの関係ねえ。俺は女が嫌いなんだよ」
「まあ理月が素直じゃないのはいつもの事だけど」
「あ?」
苛立たしそうに振り返った理月の頭に、突如ゴツン!とゲンコツが降り注ぐ。
「ってぇ!」
突然のことに頭を抱えてうずくまる理月を笑顔で見下ろす風汰先輩。
容赦なく天誅をくわえた拳を開き、まるでハエでも払うように手を振った。