海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。


「そうだ、これ」


海くんは思い出したようにカバンからあるものを取り出した。


「楽しみすぎて、先にチケット買っちゃった」


それは、1ヶ月記念日のときに行く予定だった遊園地のチケット。


「今週の日曜日、天気もいいみたいだし、行こう」


「...!!」


今週の日曜日っていったら...


4月30日。

わたしの18歳の誕生日だ。


「海くんってばあ...」


まだ当日が来ていないのに、すでにめちゃくちゃうれしくて。


今のモヤモヤしてしまっているわたしには、彼の想いが重いくらいに心に染み渡った。

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