私の気持ちと君の想い





切ってしまえば、もう後悔などしてももう遅いし、別に憧れていたことが出来てむしろ私は嬉しい。




「どう?似合うかな」




「私は長い時の方が好きだったけど、悪くは無いわね。

いいんじゃないかしら?似合ってるわよ

でも、どうしていきなり短く切ってきたの?」




「そう言ってもらえてよかった。

自分を変えたかったの。

うじうじしてる自分が嫌だったから。

切った事、後悔はしてないよ」




「そう。……変われた?」




お母さんは私の目を見てそう聞いてきた。




「変われた気がする。うん、気がするだけ」




私は少し笑って見せた。




だって、変われたかどうかなんて明日になってみないと分からないから。




告白出来たら、確実に変われたと私は思う。




“明日、話したいことがあるんだけど

家まで行ってもいいかな?”





お風呂から出ると急いで晴翔くんにメールで連絡をした。




返信はすぐに来た。




“話したい事?いいよ。

じゃあ明日家で待ってるから”




なんだか、今から告白するわけじゃないのに、緊張してきた。




とっさに すーはーすーはー と、深呼吸をして落ち着かせた。




明日、なんて告白しようか?




『好きです。付き合ってください!』




なんか、普通すぎるよね……?





どうやって告白しようかといろいろ考えて考えて、結果決まらず。




いつの間にか寝落ちしていて




気付けば小鳥がチュンチュンと鳴いて朝を迎えていた。




私はゆっくりと起き上がり、暖かい毛布から出るとすぐに出かける準備をした。




まだ慣れない短い髪。




どうせなら少しでも可愛く見られたいから、ピンク色のヘアピンなんかを前髪に付けちゃって。




自分ってごく普通の女の子なんだなって、自分で思ってしまった。




鏡で確認して、緊張する自分を大丈夫。と言い聞かせ玄関に向かった。




「よし。行ってきます」




靴を履いて家を出た。





< 220 / 225 >

この作品をシェア

pagetop