【完】キミさえいれば、なにもいらない。
俺が笑いながら言い返すと、美空が頬を膨らませ、ムッとした顔をする。
「だってー、つまんないじゃん。彼方も一緒にあっちで話そうよ」
「んー、でも今、いいとこだからちょっと待って」
「そんなの家に帰ってから読めばいいじゃん~!」
実は最近雪菜の影響で、俺は本の面白さが分かってきたというか、柄にもなく読書をするようになった。
最初はただ雪菜がどんな本を読んでるのか知りたかっただけだったけど、読んでみたら意外と面白くてハマってしまって。
彼女が薦める本はみんなすごくいい作品ばかりだったので、読んでいて楽しかった。
だから今は、三日に一冊くらいのペースで、こんなふうに雪菜から借りた本を読んでいる。
それのせいもあって、俺が前よりみんなと遊ばなくなったから、美空はあまりよく思ってないみたいだけど。
するとそこに、向こうで輪になって話していた友達の圭介(けいすけ)と彩香(あやか)、そして環の三人が俺の席までぞろぞろとやって来た。
この三人も美空も、俺がいつも学校で一緒に過ごしているメンバーだ。
「だってー、つまんないじゃん。彼方も一緒にあっちで話そうよ」
「んー、でも今、いいとこだからちょっと待って」
「そんなの家に帰ってから読めばいいじゃん~!」
実は最近雪菜の影響で、俺は本の面白さが分かってきたというか、柄にもなく読書をするようになった。
最初はただ雪菜がどんな本を読んでるのか知りたかっただけだったけど、読んでみたら意外と面白くてハマってしまって。
彼女が薦める本はみんなすごくいい作品ばかりだったので、読んでいて楽しかった。
だから今は、三日に一冊くらいのペースで、こんなふうに雪菜から借りた本を読んでいる。
それのせいもあって、俺が前よりみんなと遊ばなくなったから、美空はあまりよく思ってないみたいだけど。
するとそこに、向こうで輪になって話していた友達の圭介(けいすけ)と彩香(あやか)、そして環の三人が俺の席までぞろぞろとやって来た。
この三人も美空も、俺がいつも学校で一緒に過ごしているメンバーだ。