冷徹騎士団長は新妻への独占欲を隠せない
翌朝、ライラが目を覚ますとスヴェンの姿はなかった。だから昨日の出来事がにわかには信じられない。

 「温める」と自分で言いだしたとはいえ、こんな流れになるとは思ってもみなかった。あれこれ思い出し、羞恥心がこもって熱くなる頬をライラは押さえる。

 そもそも本当に一緒に寝たのかどうかもよくわからない。もしかすると自分が寝た後で、スヴェンはいつものようにデュシェーズ・ブリゼに戻ったのかもしれない。

 寂しさを覚え、慌てて振り払う。スヴェンが寝たのならどちらでもいいはずだ。

 薄い夜着はベッドから出ると肌寒く感じた。昨夜は熱いくらいだったのに。

 まだ太陽が昇っていない部屋でライラはマーシャが訪れる前に支度をはじめる。今日からまた自分にはすることができたから。
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