この想いが届かなくても、君だけを好きでいさせて。
頭が真っ白になり、なにも考えられない。
稔が私のことを好きだったなんてまったく気づいていなかったし、男の子として意識したことはなかったので、すぐに答えを出すことができない。
でも、こんなに追いつめられている彼を拒否なんてできる?
私が断ったら彼はどうなるの?
そんなことを頭の中で考えながら、稔を見つめる。
だけどすぐに決められない。
「ちょっと考えてもいい?」
「もちろん」
彼は柔らかな笑みを浮かべる。
私がそばにいれば、少しは穏やかにすごせるんだろうか。
それから10分。
稔が自分の病気について知ったという衝撃と、突然の告白の驚きを胸に抱えながら、ただ彼の手を握っていた。
学校であったことを話そうと思ってきたのに、病気について知り『もうすぐ死ぬんだね』なんてつらすぎる言葉を吐き出す彼を前に、そんな話ができるわけない。
そして稔も私の手を握りしめたまま黙っていた。
稔が私のことを好きだったなんてまったく気づいていなかったし、男の子として意識したことはなかったので、すぐに答えを出すことができない。
でも、こんなに追いつめられている彼を拒否なんてできる?
私が断ったら彼はどうなるの?
そんなことを頭の中で考えながら、稔を見つめる。
だけどすぐに決められない。
「ちょっと考えてもいい?」
「もちろん」
彼は柔らかな笑みを浮かべる。
私がそばにいれば、少しは穏やかにすごせるんだろうか。
それから10分。
稔が自分の病気について知ったという衝撃と、突然の告白の驚きを胸に抱えながら、ただ彼の手を握っていた。
学校であったことを話そうと思ってきたのに、病気について知り『もうすぐ死ぬんだね』なんてつらすぎる言葉を吐き出す彼を前に、そんな話ができるわけない。
そして稔も私の手を握りしめたまま黙っていた。