臥薪嘗胆の主




「…遊佐、帰ろう。」





その後、倉庫の奥の部屋を見ると今まで誘拐されていた子が全員いた。





話を聞くと、遊佐と遊んだりご飯を食べたり楽しかった…と、話してくれた。








みんな怯えはなく、施設にいた頃のような笑顔で。









「…馬鹿。」








きっと遊佐は、なにか気を引きたかったのか…それとも、意識してほしかったのか。









「…俺、さ。」







遊佐は、座り込んだまま話し出した。








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